「なら、この問いかけの真意はなんでしょうか?
まあ、おおよその検討はついていますが‥‥

僕の力量でも計測しにきましたか。
そのポケットの中の計測器で。」


「「っ!?」」




悠のポケットに入っている計測器。

年下で相手は敬語なのに妙に感じる圧倒感。



「嘘は上手くつかなければなりませんよ?
あと、その程度の計測器では僕の力量なんてはかれませんよ。

僕の力は無駄にでかいらしいですから。
普段はAランク程度でおさめていますしね。」



この計測器で測れない。
つまり、目の前の人物のランクはSSS。

俺らより数段上の実力で、圧倒的な強さである証拠。

言いだしっぺの悠は、呆然としている。



「まあ実力主義なのはいいことだけどね。
パッと見で力量の差くらい測れないと困るよ?」



敬語がなくなった。

そう思った瞬間にそう言ってにやりと笑うといつの間にか持っていた式紙から無数の式神(鳥)と反対の手でこれまたいつの間にか結んだ印から黒のケット・シーを呼出す。

子供の頃から力が強く、どちらかといえば猛獣の部類。

それは常識で契約なんて滅多にできない。

子どもだけど黒ってことはケット・シーの中でも王族に近かったはず。