「嵐燕勧誘の件なんですけど‥‥」


「どうして僕たちなんでしょうか?」


『実力、魔力、人柄。
僕と兄で見たことを評価させてもらいましたが‥‥
なにか不都合でもありましたか?』



そう言って首を傾げると首を横にふる風紀二人組。



『なら、この問いかけの真意はなんでしょうか?
まあ、おおよその検討はついていますが‥‥

僕の力量でも計測しにきましたか。
そのポケットの中の計測器で。』


「「っ!?」」


『嘘は上手くつかなければなりませんよ?
あと、その程度の計測器では僕の力量なんてはかれませんよ。

僕の力は無駄にでかいらしいですから。
普段はAランク程度でおさめていますしね。』



嵐燕からの指名の風紀は随分と警戒心が強いらしい。

まさか、父様直々の発表を疑ってかかるとは思ってもみなかった。

まあ、僕の言葉ではきっと信用しないだろうから実力行使ってところでいかないとね?




『まあ実力主義なのはいいことだけどね。
パッと見で力量の差くらい測れないと困るよ?』




そう言ってにやりと笑うと隠し持っていた式紙から無数の式神(鳥)と反対の手で結んだ印から黒のケット・シー(肩に乗るくらいの大きさの子ども)を呼出す。

ケット・シーは大人になればライオン位の大きさになる。

子供の頃から力が強く、どちらかといえば猛獣の部類。