理事長の登場にざわつくみんなだけど、僕らの会話は聞かれていないだろう。
なんせ、理事長に憧れすぎて父様からみんな離れてしまっているから。
そんな尊敬するような人じゃないよー、ただの親馬鹿だよーと教えてあげたい。
「お披露目、悪いな。」
『事態収集のためだし‥‥。
いつかはバレるんだから平気だよ。』
「清の子どもにしては相変わらず物分りがいいね。」
「もう少し子どもらしくてもバチは当たらないのでは?」
「清、息子の爪の垢煎じて飲めよ。」
「あー!てめぇらうるせぇ!」
『あははっ。お久しぶりです。
海音さん、羅々さん、明さん。
いつも父がお世話になってます。』
声をかけてきた人達に軽く頭を下げる。
この人達はそれぞれの国魔校の理事長。
つまりは生徒会メンバーの親。
喋った順に‥‥