「僕もいつかお二人のようになれるといいなぁ‥‥」


『‥‥なれるよ。
桜と時雨なら、きっと。』


「だといいんですけど。」



なれるよ。
だって2人とも、ちゃんと思いあえてるから。

桜と時雨なら大丈夫。

眞佳でもきっとそういうだろう。



『自信もって大丈夫だよ。』


「眞雪先輩がいうと説得力があるのはなんでなんでしょうね。」



桜はクスクスと笑うと目的地である大ホールのドアを開ける。

きらびやかな装飾や綺麗に配置された机と椅子。

ここで今日。
眞佳のお披露目がある。

きっと眞佳はなんてことないように、いつもの様に笑うんだろう。

自分自身でも不安に気がつかないで。

あの子は馬鹿だから。
けどそれが、眞佳の悪いところでありいいところ。