「なんでそんなできないの?」


頭を軽くチョップされた。


「だ、だってわたし日本人だもん」

「僕も日本人だし」

「そ、それはそうだけども」


「英語できない子ってだいたいそーゆーこと言うよね」


尊くんは頭良いじゃん。
わたしはバカなんだよ?そこが違うじゃん。

そんなわたしに呆れるかと思いきや。


「ここ、スペル違ってる」

「え?」


「あと、ここ文法ぐちゃぐちゃ」

「も、もしかして教えてくれるの?」


「早く帰りたいし」


わたしの頬をツンツンと指でつつきながらそんなことを言って。


急に近づいてきたのは勉強を教えてくれるためだったんだ。


「早く終わらせて帰るよ」

「う、うん」


こうして頭の良い尊くんに教えてもらいながらなんとか課題を終わらせた。