甘すぎてずるいキミの溺愛。




が、しかし尊くんが考える可愛いの基準がまったくわからん!


「……ほら、はーやく」

「か、可愛くってどうしたらいいの?」


「さあ?それは自分で考えなよ」


意地悪……悪魔!!
だいたい可愛くないわたしが可愛くおねだりなんかできるわけないじゃん!


「早くしないと帰っちゃうよ」

まるで、早く引きとめなよって言われてるみたい。
いや、引き止めるってわかってるくせに。


また、わたしばっかり振り回されてばっかり。


こうなったら、もうどうにでもなってしまえ。

一歩だけ、近づいて……。


「い、いかないで尊くん…っ」

そのままギュッと尊くんに抱きついてやった。