-尊side-


「ん……へへっ、尊くぅん」


人の家のベッドで、無防備な寝顔を晒しながら寝言で僕の名前を呼んでいる彼女。

無意識なのか、自分の身体を擦り寄せてくる。

今ようやく、おとなしくなって眠ってくれたばかり。


さっきまで、この子めちゃめちゃ暴走してたから抑えるのに大変だった。


━━遡ること数時間前。


「今日ね、尊くんのお家に遊びにいきたいなぁって思ってるの」

柔らかい笑顔を向けながら、楽しそうに僕に話しかける彼女。

そんな彼女が愛おしくて、愛おしくて仕方がない。


「いいかな?」

「ん、別にいいよ」

僕がオーケーを出すと、パァッとキラキラした顔をして。


「やったぁ!これでまだ尊くんとバイバイしなくていいんだね、嬉しい」

こんな可愛いこと言うんだから。