「へー。さっきはキス以上のことしてもいいって言ったくせに?」
「うっ……そ、それとこれとはちが……あー!!!」
急に大声を出してしまった。
いけない、すっかりプレゼントを渡すのを忘れてた!!
それを今になって思い出した。
すぐにソファーから立ち上がり、カバンを取りに行く。
「……何いきなり。しかもいきなり立つから頭ぶったし」
そのまま、起き上がってくれたので。
渡すなら今しかないと。
「あ、あのっ…尊くん…!」
「ん?」
「お誕生日おめでとう…っ!」
その言葉と一緒にプレゼントが入った袋を渡した。
「…………」
え、うそ。なぜそんな無反応なのですか?
少しの沈黙の後。
「あー……そーいえば今日誕生日だっけ」
なんとこの人、自分の誕生日を忘れていたようです。

