戻ってみて、正直嫌な気持ちになった。
すぐに、視界に入ってきた尊くんと、女の子2人組。
きっと、1人でいると思われて、声をかけられているに違いない。
あぁ……やだな。
全部自分が悪いのに。
プレゼント買えなかったのも、
尊くんを置いて、離れてしまったのも、自分なのに。
なんとも、戻りづらくなってしまった。
だけど、ずっと離れてるわけにもいかない。
少しずつ近づいていくと、わたしの存在に気づいたのか
「……おかえり、千湖」
声をかけてくれた。
すると、女の子2人組の視線が一気にこちらに集まる。
そして、尊くんが2人に向けて。
「そーゆーことだから。彼女戻ってきたから、もういい?」
そう言うと、2人組は去っていった。
もちろん、わたしのほうをきつく睨んで。

