「ふふっ、そうなんですね。よかったら探すのお手伝いしますよ?」
な、なんていい人なんだ!
これは頼むしかない!
「お、お願いします!」
こうして、優しい店員さんと一緒に
尊くんに似合うものを選ぶことにした。
「ところで、彼氏さんのお誕生日はいつ頃ですか?」
「……そ、それが今日なんです」
かなり驚いた顔で見られた。
うん、言いたいことはわかります。
なんで誕生日の当日に買いに来てるんだよってね。
もっと事前に用意できなかったのかよってね。
「そうなんですかー。もしかして迷われて当日になってしまったとか?」
「うっ、そうです」
この店員さんエスパーかって思うくらいよくわかっていらっしゃる。

