これじゃ前が見えん!
「心狭いのな。まあ、久しぶりにお前の元気そうな顔見れて安心したわ。たまにはこっちの家に帰って来いよ?」
「……気が向いたらね」
また、そんな強がって。
「千湖ちゃんと一緒に帰って来てくれたら俺が喜ぶぞ?」
「却下、ありえない」
わたしは一人っ子だから
こういう関係が羨ましかったりする。
「っと、こんなことしてたら美郷に怒られるな」
どうやら、学校に来たついでに、空園先生を迎えに行くみたい。
そのまま、ここを出て行くかと思えば。
わたしのほうに振り返って。
「千湖ちゃん」
「は、はい」
「こんなひねくれた弟だけど、これからもそばにいてやってね」
「え、あっもちろんです!」
にこっと微笑んで、嵐のように去って行った。

