「おー、余裕ないねー」
「……うるさい。ってか、何しに来たわけ?」
「ん?久しぶりに母校に遊びに来た通りすがりの卒業生だけど?」
「だったら、その通りすがりの卒業生が、在校生に手出そうとするのやめてくんない?」
どちらも口が達者で、言い合いが続いて終わりそうにない。
「お前、気が強くなったな。昔は俺の言うことにそんな言い返してこなったのに。それとも、この千湖ちゃん?が関わるとムキになるとか?」
「………」
尊くんが黙り込むと、フッと笑って。
「図星か。可愛いとこあるんだな」
ポンポンっと尊くんの頭を撫でた。
あ、なんか今のお兄さんと弟って感じがした。
「ふふっ」
思わず、笑ってしまった。
「あ、笑った顔も可愛いね」
「……見ないで、可愛い千湖見ていいのは僕だけだから」
尊くんの大きな手がわたしの顔を覆った。

