「ほら……早く言って」
再び迫ってくる尊くんに対抗しようとしても、敵うわけなく。
「言わないと…ずっと口塞いだままにするから」
顎をグイッと簡単に持ち上げられて、
気づけば、またキスが落とされた。
「んん……っ…ふ」
甘すぎるこのキスに逆らえない…。
「……っき…」
言おうとするのに、それをうまく邪魔するように唇を啄ばんでくる。
「……なに、聞こえない」
「……っす……き……」
フッと、満足そうな笑い声が聞こえて、唇が離れたら……。
そのまま、今度は耳元に尊くんの唇があたる気配がした。
「……好きだよ、千湖」
