「な、なんですか…?」


やっぱり、あの日の空園先生は見間違いだったんだろうかと思わせるほど

今はふんわり優しい笑顔でこちらを見ている。


「実はね、またお手伝いして欲しいことがあるの。よかったら放課後準備室に来てくれるかな?」

ここで、わたしが嫌だと言ったら……


「あ、そうそう。尊くんも呼んでるからね?」


嫌だと言わせないように、ねじ伏せられた。

尊くんの名前を出せば、わたしが断るわけないと、この人は確信してる。


「お願いできるよね?」

「っ……、わかり…ました」


この笑顔の裏にどんな企みがあるんだろう……。