わたしが発した言葉に首を傾げてこちらを見つめる。
その仕草すら、女のわたしでもドキッとするくらい可愛らしい。
「わ、わたしと尊くんは……た、だのクラスメイト…です」
自分で言ったくせに、自分の言葉が胸に突き刺さる。
そう、わたしと尊くんはクラスメイトで。それ以上でもそれ以下でもない。
ただ、美郷さんは違う。
少なくとも、わたしなんかよりずっと、尊くんの気持ちは美郷さんに向いている。
あぁ……わかっていたのに。
わたしの気持ちは尊くんにあって、
尊くんの気持ちはわたしに無いってことくらい
わかっていたのに……。
どうして、こんな胸がえぐられるように苦しいんだろう。