パソコンをいじるのをやめた先生は、コップに入ってるコーヒーを一口飲んだ。



「だけど、西宮くんは、きっとすごく優しいのよ。ううん、優しすぎるのね。」


「優しすぎる……?」


「代々木さんは、優しすぎると、どんなデメリットを生むか知ってる?」



優しすぎるのも…デメリットがあるの?



「西宮くんの場合、相手を傷つけてしまうのよねぇ。」


「…どうしてですか…?」


「今までに西宮くんと関わってきた子の中で、本当に彼のことを好きだった子がいたとしたら?」


「え…。」


「西宮くんと遊びの関係で終わったその子の気持ちは、どうなると思う?」


「それは…。」



それはきっと……悲しすぎる。