そんなことはともかく。


あれこれと考えてる間にあることを思いつき、それをミカに尋ねてみることにした。


「ねぇ、ミカ。正直言って、今の私は変わるべきだと思う? それともこのままのほうがいいと思う?」


末那以外の誰かにこのことを聞いてみたかった。


末那以外の友人なら蘭子たちがいるから、蘭子たちに聞いてみればいいじゃないかと思うが、彼女たちの場合は自分たちの会話に夢中になって聞いてくれないという想像が、簡単にできる。


ひとりになるタイミングを見計らおうと何度もチャンスをうかがってたものの、彼女たちはほぼ1日中一緒にいるので聞くタイミングを逃してしまった。


やっぱり気にしすぎかな。


身なりに気を遣うのはまだ早いかな。


心の中でそうつぶやき、そっとミカから視線をそらした直後、ミカの声が隣から聞こえてきた。


「う〜ん。私としては茅乃は自分に自信をつけるために変わるべきだと思うけど、茅乃がこのまま自分の生き方を貫きとおすって思うのなら私は止めないよ」


自分に自信をつけるために変わるべき。


ミカのその言葉が私の頭で大きく響くような感覚を覚える。


そうか、私は変わるべきなんだ。


たしかに私は自分に自信がない。


だから、自分が変わるのを恐れているのだろう。