影と闇

「助けたい気持ちはわかるよ。だけど、それよりも自分のことを優先したほうがいい」


末那のことより、私自身のこと?


自分を優先させて逃げろってこと?


できない……。


そう思ったが、マサヤさんに手を引っ張られ、強引に体を立たされた。


急いで靴をはき、家の外までマサヤさんと一緒に避難した。


末那の家から数十メートル離れたところに来て、やっとで手を離された。


それと同時に、末那の家に視線を向けた。


家の2階部分が真っ赤に燃えあがり、火が1階をも飲み込もうとしている。


どうしよう。


早く消防車を呼ばないとマズい。