影と闇

おそるおそる顔を向ける私を見て、クスクスと笑う末那。


その直後、顔が熱くなるのを感じた。


イメチェンに成功した私が、ヤマンバオーラを漂わせてクラスメイトに嫌われている末那に笑われている。


その恥ずかしさからくるものだろう。


でも、末那が追いついてきたなら、もうどうしようもない。


逃げられない……。


ナイフを持った末那が、殺気に満ちあふれた目で私を見おろす。


「さようなら、茅乃ちゃん。天国にいってらっしゃい」


私を殺すような目つきをしている末那だが、口もとは微笑んでいる。


怖い……。