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ついにやってきた、デート当日。
待ち合わせ場所の小さな公園で腕時計を見ながら、まだ来ない沖田くんを待っていた。
今の私の服装は、修学旅行の最終日に蘭子が買ってくれたものだ。
沖田くんがどんな服装が好みなのかは調べてないけど、おしゃれな蘭子が選んで買ってくれたからたぶん『いいね』と言ってくれるだろう。
心の中でぶつぶつとつぶやいていると、こちらに近づいてくる人影が見えた。
その人影は間違いなく沖田くんだ。
沖田くんは私の姿を見つけるなり、軽く手をあげて歩み寄ってくる。
「遅れてごめん。待った?」



