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あっという間に時間が過ぎていき、気づけば放課後になっていた。
3限がはじまる前に教室に入ってきた末那は、椅子に画鋲を貼られただけでなく、机にカッターを入れられたり、荷物がゴミ箱に捨てられたりと散々な目に遭った。
クラスメイトからの嫌がらせだけでは終わらず、末那を憎んでいた他のクラスの女子からも嫌がらせを受けた。
それが原因だったのか、末那は昼休みが終わる前に無断で早退した。
教室にいたクラスメイトに笑われながら帰っていった末那だが、私は黙って見送った。
その理由はやはり、自分が嫌われ者になりたくないからだ。



