影と闇

私たちが見ていることに気づいていないのか、誰とも会話することなく自分の席に向かう末那。


教室にいるクラスメイト全員が、末那の様子をじっと見ていた。


クラスメイトの視線を気にせず自分の席に座った末那は、すぐに大きな悲鳴をあげた。


迷わず椅子に座った末那が勢いよく立ちあがり、椅子が床に倒れた。


その椅子をよく見てみると、座面に大量の画鋲が貼られていた。


大量の画鋲が貼られた椅子に座ったら、誰だって大きな悲鳴をあげるだろう。


でも、いったい誰が末那の椅子に大量の画鋲を貼ったんだろう。