そんな子犬のような瞳を向けられたら、『ダメ』と言えるわけがない。


ズルいよ、沖田くん。


だけど……。


「も、もし私が沖田くんのファンの女子にいじめられたらどうするの?」


「片桐さんを助けて守るよ。だって、片桐さんが好きだから」


「沖田くん……」


沖田くんに告白されて、心の中で嬉しいと思っている自分がいる。


迷うことなく『助けて守る』と言ってくれた沖田くんに、少しは期待してもいいかもしれない。


そう思いながら唾を飲み込み、顔をあげた。


そして、沖田くんにニコッと満面の笑みを見せた。