なんとかふたりを助けてあげないと。
たぶんふたりは女子の波にのみ込まれ、女子と男子の間にはさまったんだと思う。
「ちょっとごめんね。蘭子と理子ちゃんを助けたいから、みんないったん離れて」
人波をかきわけながらふたりのいる場所に迷うことなく向かう。
蘭子と理子ちゃんがほっと安堵した表情を見せたのがすぐにわかった。
さらに人波をかきわけてふたりに手を伸ばしたそのとき、ガラッと後方のドアが開いてクラスメイトの注目が一気にそちらに注がれた。
クラスメイトたちに見られて入ってきたのは、謹慎が明けたばかりの末那だった。
末那は目をこちらに向けたものの、わずか数秒で目をそらし、誰にも話しかけることなく自分の席に座った。
親友の登場に私以外のクラスメイトがザワザワと騒ぎはじめる。
なにを話しているのかわからないが、末那に対しての嫌悪感は消えていないだろう。
末那の背中を見つめはじめた直後、またしてもドアが開かれた。
だが、ドアを開いた人物は教室に入ることなく、教室にいる私たちをじっと見ている。
たぶんふたりは女子の波にのみ込まれ、女子と男子の間にはさまったんだと思う。
「ちょっとごめんね。蘭子と理子ちゃんを助けたいから、みんないったん離れて」
人波をかきわけながらふたりのいる場所に迷うことなく向かう。
蘭子と理子ちゃんがほっと安堵した表情を見せたのがすぐにわかった。
さらに人波をかきわけてふたりに手を伸ばしたそのとき、ガラッと後方のドアが開いてクラスメイトの注目が一気にそちらに注がれた。
クラスメイトたちに見られて入ってきたのは、謹慎が明けたばかりの末那だった。
末那は目をこちらに向けたものの、わずか数秒で目をそらし、誰にも話しかけることなく自分の席に座った。
親友の登場に私以外のクラスメイトがザワザワと騒ぎはじめる。
なにを話しているのかわからないが、末那に対しての嫌悪感は消えていないだろう。
末那の背中を見つめはじめた直後、またしてもドアが開かれた。
だが、ドアを開いた人物は教室に入ることなく、教室にいる私たちをじっと見ている。



