だからこそ私はこう思ったのだ。
地味で目立たない私と友達になるわけがない、と。
だけど私の考えなど完全にスルーして、肩を叩いた手を私に差しだす蘭子。
『ねぇ、今日から友達になろう? 私のことは蘭子って呼んでいいから』
『えっ……』
つい本音が出てしまった。
蘭子の前で本音を出さないように意識していたのに、なぜか出てしまった。
差しだされた手を眺めるようにじっと見つめたが、私の決意はもうすでに固まった。
ここで蘭子の味方になっておけば、なにかしらのメリットがあるかもしれない。
たとえ蘭子が心の中で私をバカにしていても、自分の立場が少しでも優位になるのなら……。
このチャンスを逃したくない。
『うん。私のことも呼び捨てでいいよ』
声が少しうわずったような感じがしたけど、気づかないフリをする。
そして、蘭子が私の手をギュッと握りながら白い歯を見せた。
『これから友達としてよろしくね、茅乃!』
私の名前を蘭子が知っていることに感動を覚えつつ表情には出さない。
だって、私は弱いところを見せたくないから。
こうして私と蘭子は仲よくなったわけだけど。
地味で目立たない私と友達になるわけがない、と。
だけど私の考えなど完全にスルーして、肩を叩いた手を私に差しだす蘭子。
『ねぇ、今日から友達になろう? 私のことは蘭子って呼んでいいから』
『えっ……』
つい本音が出てしまった。
蘭子の前で本音を出さないように意識していたのに、なぜか出てしまった。
差しだされた手を眺めるようにじっと見つめたが、私の決意はもうすでに固まった。
ここで蘭子の味方になっておけば、なにかしらのメリットがあるかもしれない。
たとえ蘭子が心の中で私をバカにしていても、自分の立場が少しでも優位になるのなら……。
このチャンスを逃したくない。
『うん。私のことも呼び捨てでいいよ』
声が少しうわずったような感じがしたけど、気づかないフリをする。
そして、蘭子が私の手をギュッと握りながら白い歯を見せた。
『これから友達としてよろしくね、茅乃!』
私の名前を蘭子が知っていることに感動を覚えつつ表情には出さない。
だって、私は弱いところを見せたくないから。
こうして私と蘭子は仲よくなったわけだけど。



