静まり返った広いホールに、最後の一節の余韻がやけに響く。

ふー、と大きく息をついたのと同時に、観客席から割れんばかりの拍手が沸き起こった。

ああ、よかった。気持ちよく弾けた。

思った以上の拍手に驚きながら、今度は安堵のため息を吐く。

スポットライトの下、笑みを浮かべながら、わたしは大勢の観客に向かって一礼した。