バンっ・・・

会場の扉が勢いよく開いた。

扉を開けた人物は私に向かってズンズン歩いてくる。

え・・・どう、して・・・?
なんで、あなたがいるの?
私、裏切ったのに・・・。

その人物は私の持っていたマイクを取り、喋り出した。私に向かって言う。
「俺も・・・俺も 結愛さんの いいなって思う所、いいますね。

いつも眠そうに授業を聞いている所。
ランチはサラダより肉の方が好きな所。
指切りげんまんを知らない所。
太陽が好きな所。
お嬢様なのに 狭い場所が好きな所。

えっと・・・あと、
自然な笑顔が綺麗な所!」

うそ・・・。なんで。
私は涙を堪えきれず、ポタっと零してしまった。
そこには、汗だくになった晃哉君がいた。

「ってゆーことで!俺と結愛さんはラブラブなんだからな!こんな奴とは結婚させねー!」
私の肩を抱き、隣の有栖川さんを指差す晃哉君。