太陽を眺める時間



「そうですか。私は若葉凛(わかばりん)です。ご丁寧にどうも。」


そういって軽くお辞儀すると携帯を取り出し時間を見た


もうあと1分弱でHRか
始業式だけなら休んでもよかったかなぁ…


そう考えているとまた声をかけられる


「敬語使わなくていいよ、同級生なんだし。仲良くしてね。」


そういってまた微笑む


何も楽しくないのによく笑う人だな この人


「あ、うん。わかった。」


そう味気なく返し話を終わらせる


タイミングよく本鈴が流れた

次々と席に座り担任が入ってきた後HRが始まった

「えぇー。今日からこの1組の—————」








「ねー今日隣駅行って買い物手付き合って~。」

始業式も終わり下校時刻になっていた

今日は火曜日。

薬局でバイトの日だ


バイトまで時間がある
とりあえず家に帰って…


「あ、ねぇ若葉さん!この後って暇?」

突然前から聞こえる庄野くんの声
挨拶した後にさっそく遊びの誘いか

なんだかな


「どうして?」


「今から親睦会みたいなことをするんだけど、よかったら若葉さんも一緒にどうかなって。っていってもそんなに大した人数こないんだけどね。」


親睦会…ちょうど時間は空いてるけどあんまり気が乗らない

「もし空いてたら来てくれると嬉しいんだけど…どう?暇じゃない?」

何度も誘いの言葉をかけてくる庄野くん


行かなかったら後がめんどくさそうだな

でもバイトの前に気疲れするのもやだし…


行くだけ行っておいてすぐ抜けよう
嘘つくのもめんどうだし


「空いてるよ。」


そう一言返すとさっきよりさらに微笑んでこちらを見た

「じゃあ行こう!メンバーは7,8人くらいなんだ。駅のカラオケ行くみたいだよ。」


「そう。でも私途中で抜けるね。バイトあるから。」


歌わないし途中で抜けるのに行く意味あるのかな、私。


「そっか。でもきてくれるだけいいよ!さ、行こう。」


「おーい光喜!行かないのかぁーー。」


すると教室の入り口のところで元気な声が庄野くんを呼んだ


「今行くよ。」


そういって数人の集団で校内を歩き、校門を潜った



校門を出てからお店に向かっている間
なぜか庄野くんは集団の後ろの方でついていく私の隣をずっと離れなかった——————