「サクッ?」

軽いスナック菓子のような音が聞こえ、龍鬼は振り返る。

見れば、ぴゅー、とか。

リュークの頭から血が噴き出していた。

ちょっとしたホラー。

「リュークッ、どうしたっ?」

「ああ…頭が割れたらしい」

フラフラしながら受け答えるリューク。

朦朧とした意識のまま背後を見れば。

「ここで会ったがキッチリ1ヶ月ですっ!」

涙目のエレナが、菩薩を両手で握り締めて立っていた。

刃に血が付いている所を見るに、下手人は彼女らしい。

「乙女の純情踏み躙った罪、斬首に値しますですっ!」