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4、 決意


寮の子供たちは、これから満月の存在になる存在だった。


孤独で、誰からも必要とされない。
そんな愛されない子供には、孤独の力が宿る。

それが
"異力"

どこから来たのか、どうしてこうなるのかは分からない。
初めは愛されなかったが今は必要とされ、愛される者でも、異力を使う対象になる。


まるで愛されない子供への情けのように、その力は私の元へ宿った。

幸い居なくなった子供たちの中には異力は未だ存在してはいなかったとはいえ、これから仲間になるはずの子供たち。


言わば家族のようなもの。








『……どーでもいいけど。』


すっかり辺りも暗くなった夜空に向かって、私は一言、そう呟いた。