「潤先輩ー。」
叫んでみた。他の先輩の視線が痛い。

「ん。お待たせ。」
低すぎず高すぎず丁度良い素敵な声だ。
「行きましょ。」
「おー。」

学校を出てあまり人がいない、いつもの道を2人で歩く。

葵の左には潤先輩。

それだけで嬉しいのに。

葵は欲張りだ。