エレベーターの前で立ち止まり、俺をまっすぐ見つめてくる澪。 『分かってる。 覚悟はできた。 こんど謝りに行くよ。』 そういった時、静かに扉が開く。 澪は俺の言葉を聞くと、溜息をついて一瞬目を閉じた。 瞬きと言うには長く、目を閉じたと言うには短いそんな微妙な時間。 「俺もお前も馬鹿だな。」 『かもしれねぇな。』