とりあえず電話を切る。
待ってください。

忙しいからと言って思わず、本気の素を出してしまいました。

37回目のコールが鳴りました。
今度はディスプレイを確認します。


-着信 青谷 姫-


あー。
ですよね。

出たくないんですが。
仕方ありません。







『…はい。神月です。』


「ちょっと、みぃ。
怒鳴った上に切るのやめてくれるー?」


『すいません。』








全く。
今日は厄日なのでしょうか。

せっかく、早めに店じまいしたというのに。