「ほら!」
柊くんは冷蔵庫の真ん中の段を開けると、袋に入った水色のアイスを私に差し出した。
「なんで…」
なぜ冷凍庫からアイスが出てくるのか疑問を抱きながらも、私の手は差し出されたアイスに向かって伸びていた。
家庭科室の冷凍庫を勝手に私用目的で使うなんて、絶対怒られるに決まってる。
柊くんって…本当は…隠れてそいうことする不良?
「こんなの見つかったら…」
「あぁ、大丈夫大丈夫。家庭の大宮先生からちゃんと許可もらってるから」
「へっ、…」
「早く食べないと、溶けちゃうよ」
「っ、」
まだ5月だって言うのに、今日はなんだか蒸し蒸ししていてベタつく暑さ。
アイスの袋にはもう水滴が付いている。
「もしかして、また間接キスかもって期待した?」
っ?!
「そ、そんなわけっ!!」
「そんなに真っ赤になられると、期待したのかなって思っちゃうよ」



