「ち、違います!全然違います!とんでもない!違います!1人の私を柊くんが気を遣ってくれただけで…付き合ってないです!」
慌てて、誤解を解く。
「あぁ〜だよね。びっくりした〜。柊くん紛らわしんだよ〜。それにしても優しいね」
女の子たちはそういうと、後ろに隠れてた女の子のことを突っついたり「良かったじゃん」なんて声をかけてる。
あれは…。
私の前の席の高野さん。
確か…柊くんのことが好きだったよね。
好きな子が近づけないのに、私が柊くんと一緒にボートなんか乗ってもいいのだろうか。
「あ、柊くん。お昼、アリサが話あるみたいなんだけどいいかな?」
同じグループの小野さんが高野さんの代わりにそう聞く。



