学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます



間違えた、そう思った時にはもう遅かった。


静音はあれから全然俺の方を見てくれない。


わかってる。


『可愛い』


素直にそういえばよかったのに。


できなかった。


「ポニーテールは柊の好みじゃねぇの?」


「はっ、」


駆け寄ってきて横から小声で話しかけてきた土田に思わず声をあげる。


「素直に言ってあげればよかったのに。似合ってるって」


「なんだよ急に」


俺の気持ちが土田にバレてるわけないのに。


なんなんだよこいつ。


もともと土田とはいつものグループで一緒なわけじゃない。


3人グループで行動している土田がグループから漏れていたから声をかけただけで。


「やっぱり、柊って緒方さんのこと好きだよね」


っ?!


やっぱりってなんだ?