「公園着いたらさ、一緒にボート乗ろうよ」
そんな提案をしただけで、また顔を赤くするところとか。
もっともっと近づきたくて、触れたくて、仕方なくなる。
「ボ、ボート?私と、柊くんが?」
「嫌?」
「へ!ううん、ううん!嫌じゃないっ」
静音は優しいから断れないことを知っている。
彼女のそう言う性格を、俺は自分のために利用しているのかもしれない。
だけど、それでも欲しいって思うよ。
2年になってやっと同じクラスになれて。
あの日、初めて目が合って。
この日を逃したら一生話しかけられないかもって思って。
これでも勇気を出して声をかけたんだ。
それなのに…。
静音は多分、俺の気持ちに気付いていない。



