学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます

[side 絢斗]


「あ、柊くん体調大丈夫?」


思い出したように俺の顔を覗く静音。


本人は可愛くないって言うけれど、相当タイプなんだよな彼女の顔。


不意打ちで心配そうに眉毛を下げながらこちらを見る静音にまた「可愛い」なんて言いそうになるのを必死に堪える。



「うん。ありがとう。良くなったよ。隣が静音だから」


「っ、また変なこと言って…」


人と話すのに慣れていなくて、からかうとすぐにムスッとしちゃうところとか。


愛おしくて仕方がない。


中庭で1人、毎日「いただきます」と声に出してお弁当を食べる彼女のことを好きになるのに、時間はかからなかった。


「ねぇ、静音」


今、彼女のことを下の名前で呼べていることに、俺がかなり舞い上がっているのは多分彼女も、誰も知らないだろう。