もう…。
何も考えない考えない。
心の中でそう唱えながら、残りを口に入れると、
「また間接キスだね」
椅子の上で体育座りをした柊くんがそういった。
「……ち、違います」
「違くないよ」
「違います」
「照れると敬語になるところとか、静音ホント可愛いね」
っ?!
「柊くんは…」
「ん?」
首を傾げてそう声を出すのが可愛くて負けそうになる。
「柊くんは、すぐに可愛いっていうから」
「うん」
「あんまり信じられない。それに私、可愛くないし」
お世辞で言ってるのはわかってる。
だけど、心の中でやっぱり嬉しくなってる自分が嫌だ。
柊くんが私以外の誰かにそう言ってるのを聞いちゃったら、そんな資格ないのにショックを受けちゃいそうで。



