「え、鈴香ちゃん…それ…1人で食べるの?」


「はー?何言ってんの!バスの中で静音と食べるんだよ!静音の好きなやつわかんなくてちょっと持ち過ぎたけど。つーことで、静音の隣は私が座るからな〜!」


鈴香ちゃんはそういうと、柊くんをキッと睨んだ。


いやいやいや!
なんで柊くんを睨んじゃうの!


「はいはい。分かったよ。そのかわり、お菓子俺にもちょっとくれない?」


「はぁ?…っ、…う、わ、わかった。わかったから絶対に私が静音の隣だかんね!」


お菓子、あんなにたくさんあるのにあげたくないんだな。


ギャルで一見怖そうに見える鈴香ちゃんだけど、案外ちょっと子供っぽくて可愛いな、なんて思いながら笑いそうになるのを堪えた。