学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます



そんな捻くれていた俺の前に現れた子。


「お弁当、持ってないの?」


知らない子だった。


自分だって酷い容姿のくせに、いっちょまえに、


おかっぱの地味な女の子だな、


なんて思ったのをよく覚えている。


「…俺食べないから」


目をそらしてそう言った。


他の子がワイワイと遊んでいるところから離れたベンチで座って。


お弁当を忘れた、


先生にそんなことを相談すれば、確実にみんなから分けてもらいましょうなんていうに決まっているし、


そしてまた、太ってるんだから食べなくても大丈夫だろうなんて言ってからかわれるのが目に見えていた。


っていうかこの子は、なんでこんな俺に話しかけてくるんだろうってすごく怖かった。


だけど、彼女は、


「一緒に食べよう!食べないと倒れちゃう。うちのママのご飯美味しんだよ!」


そう言って、弁当箱の蓋に色とりどりのおかずを乗せていったけ。


正直、お腹はペコペコだったし、


女の子が弁当の蓋を開けた瞬間、ごくんと唾を飲み込んだ。