「はっ!!!ひ…絢斗くん!大変だよ!」
「ん?」
「思い出した!いた!」
「えっ?ごめん、静音、何?」
興奮気味の静音は口をパクパクさせながら写真を指差す。
「私と絢斗くん、多分、同じ日に遠足に行ってる!」
「どうしてそう言えるの?」
「だって私、この男の子にお弁当分けてあげたの!思い出した!」
「えっ、どの子?」
「この子、端っこにいる子」
静音が指をさした男の子。
その子はみんなと同じようにピースサインを作ってなんかいなくて、
目線もカメラの方を向いていなかった。
一人だけ間を空けていて、孤立してるようで。
正直、遠足を楽しんでるようには見えない。
「だけど…肝心の絢斗くんがいないっ!」
やっぱりまた写真をじっと見る静音。
「その男の子のことは覚えるの?」
そんなにわからないくらい違うかな。
「うん!弁当忘れたって言ってて…」
静音はその男の子にまた目をやった。
「静音、俺ちゃんといるよ」
「っ、え、」
「それが俺だよ」



