「それで…柊くん。話って…」
俺の部屋の真ん中にあるローテーブルを挟んで向かいに座る静音。
彼女なんだから、そばに座ってくれたらいいのに、そういうところもやっぱり静音らしくて笑っちゃいそうになる。
「うん。これ、見て欲しいんだ」
そう言って、俺は一枚の写真をローテーブルに置いて、静音に見せた。
「これって…集合写真?」
「そう」
そこには小学生男女が20名ほど並んで、芝生の上で座って写っていた。
大体の子供達は、笑顔でピースサインを向けている。
たった一人を除いて。
「これって、もしかして、絢斗くんの小学生のときの写真?!」
「うん。そうだよ。小3かな」
「へぇー!!」
静音は目をキラキラさせ始めると、写真を手に持って写真をじっと見つめた。
多分俺を探している。