「まさか、静音から告白されるなんて思わなかったよ。ドッキリとかじゃないよね？」
「ドッキリなんて…そんな器用なことできないよ…あんな風に突き放しておきながら、こんなこと言うのはどうなんだろうって思うんだけど…」
ごにょごにょと言い訳しようとする私の頭を柊くんは優しく包み込む。
「全部聞いたから大丈夫」
「へ？」
「土田がたまたま聞いてたんだってさ。小野さんたちの話」
「あ、そう…なんだ…」
まさか、もう柊くんが知ってたなんて。
って言うことは…。
「土田が、もう高城にも話してるんじゃないかな」
私の気持ちを察したように、柊くんがそう付け加えて。
「仮に静音が俺のこと嫌いだったとしても、優しいから俺を傷つけないように避けるに決まってる。だから、ああいうやり方には何かあるなって思ったよ」
「柊くん…」
「それにしても…」
「ひっ」
柊くんは、私の顔を両手で包んでジッとこちらを見つめてくる。
やっぱりダメだ。かっこよすぎるよ。
暗くてよかった。
