「だからね。私、柊くんのおかげで、鈴香ちゃんのおかげで、学校が楽しいって思えたり、今まで感じたことなかった大切な感情に出会えてね…」
2人のことを嫌いにならないでほしい。
悠ちゃんのことも、2人のことも、私にとってはすごく大切だから。
「だから、悠ちゃん…っ、」
たくさん話して、泣きそうになって、喉の奥が苦しくなる。
────ギュッ
「へっ、」
突然、右手が温かいものに包まれたので、パッと顔を上げると、
悠ちゃんが私の手を優しく包んでくれていた。
「もういいよ。十分伝わったから。俺の自慢の妹が、こんなに好きなやつらなんだろ?本当に静音を大切にしてるんだってわかるよ」
「悠ちゃんっ、」
どうしよう。このまま涙が落ちちゃいそうだ。



