「し、ずね?」
っ?!
目の前には、金髪のロングヘアをゆるく巻いた女の子が、いつもよりシンプルな格好で立っていた。
スキニーパンツを着てるのなんて初めて見た。今までショートパンツばかりだったのに。
新鮮だな。
「ひ、久しぶりっ、鈴香ちゃん」
手を挙げてひらひらっと合図をする。
「なんで…いるの?」
今までなら、私を見つけると一目散に走りよってきた彼女が、
今は私の顔を離れたところから伺っている。
やっぱり、来たらまずかったかな。
花火大会の日、鈴香ちゃんから逃げるように離れたのに、こうやって会いにくるのっておかしいよね。
だけど…。
私はちゃんと、鈴香ちゃんを知りたい。
今はそんな気持ちが1番おっきいよ。