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「ほんっと楽しかった!ありがとう静音!」
うちでお昼ご飯を食べ終わった鈴香ちゃんは、玄関で私の手をギュッと握ると嬉しそうにそう言った。
「ううん。今度はもっとちゃんとしたおもてなしできるようにするね」
「え〜!いいよ!今回ので充分すぎた!あ、浴衣の着付け、大丈夫?」
「うん。ママができると思う。鈴香ちゃんは?」
「私もお母さんにやってもらう。じゃあ、31日にね」
「うん!またね!」
鈴香ちゃんが振り返って、玄関のドアに手をかけた瞬間────。
────ガチャ
誰かが、外からドアを開けた。
「静音、今日も新作のケー…キ…って…君」



