「女だけでと思ったんだけどな〜。他2名が多分うるさいはずだから2人とは後で合流しようかと思ってるよ」
他2名とは言わずもわかる、柊くんと土田くんのことだろう。
まさか、浴衣を着て大好きなみんなと花火大会なんて。
すごく女子高生を満喫しすぎじゃない?私。
────ガチャ
「ただいま〜〜!あれ、お客さん?」
あ、どうしようっ!
ママが帰ってきた!
リビングの壁に掛けられた時計を見ると、時間は午後10時を回ろうとしていた。
「あ、ごめん。ママが帰ってきた!ちょっとまってて」
鈴香ちゃんにそう言って、慌てて玄関に向かってママを迎えに行く。
「お、お帰りママ!」
「ただいま。こんな遅くにお客さん?」
ママは玄関に並べられたスニーカーを見ながらそう聞いた。
「…うん、実は、」



