「誰」
柊くんにちゃんと送ってくれたお礼をしないまま、悠ちゃんに促されてソファの上に座ると、不機嫌な彼の声が家の中に響いた。
「さっきも説明したよ…クラスメイトの柊くんだって…」
「うん。それは聞いたよ。けど俺が聞きたいのはそういうことじゃなくて…」
「えっ?」
聞き返すと、悠ちゃんは自分の頭をくしゃくしゃとかいて「はぁー」と大きなため息をついた。
悠ちゃんのこんな姿を見るのは初めてでなんて声をかけていいのかわからない。
「2人はお付き合い、してるのかな?」
「っ、、」
っ?!
悠ちゃんの口から衝撃なセリフが飛び出してきて、私の顔は最高潮に熱くなる。
心臓もドキドキとうるさい。
「っ、そ、その顔!やっぱり付き合ってるのか!」
悠ちゃんが声を大きくしてそういうので、慌ててブンブンと首を振る。