学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます






「静音っ!送る」


「柊くん…」

「お前がいねぇと盛り上がんねーよ」


打ち上げを終えてカラオケ店を出た時、あたりは薄暗くなっていた。


柊くんが笑顔で走り寄ってきて、嬉しくなる。


やっぱり、いい人だな…柊くん。


「柊くーん!二次会行こーよ!」


少し離れたとこから、目立つ男女がグループがそう言って柊くんを誘う。


だよね…やっぱり柊くんはそういうキラキラした世界がよく似合うよ。



「あ、ごめん、俺パスだわ。今度な!」


「え〜残念〜」


柊くんが断るとあからさまにみんなテンションが下がり出してしまった。


あぁ、この空気…どうにかしなきゃ…。



「あの、柊くん。私は1人で帰れるよ?」


「……」


柊くんは何も言わずにこちらをただ見つめている。

私…なんか変なこと言ったかな。